ロボティクスを駆使したGoods to Personソリューションで倉庫を最適化

2023年5月17日

今日、倉庫運営は困難な状況にあります。

注文の期限を守り、保管スペースの制約に対応し、サプライチェーンの混乱を避け、コストを抑えながら正確に注文を処理する…。これらは、倉庫管理者が近年取り組まなければならない重要なタスクのほんの一部に過ぎません。

倉庫運営は、常に変化する状況に対して正しい対応をする必要があるため、複雑でストレスの多い業務です。残念なことに、多くの場合妥協を強いられることとなり、顧客サービスの低下や、最終的にはビジネスの収益に悪影響を及ぼす結果となります。

長年にわたり、こうした課題への対処は、従来型の自動化システムでなんとか凌いできました。しかし、顧客の要求水準の高まりや、注文・配送方法の複雑化によって、より高パフォーマンスかつ効率的なソリューションが求められるようになりました。そこで、Exotec®のSkypod®システムのようなロボティクスによるGoods to Personソリューションが求められるようになったのです。

従来型の自動化が、現在の倉庫にとって有効なソリューションではなくなった理由

倉庫の自動化と聞くと、重厚かつ複雑で、エネルギー消費の多い従来型システムが想起されます。しかしこれらのシステムは、迅速かつ柔軟な対応が求められている状況では最適なソリューションとは言えません。

20世紀から21世紀にかけて、ミニロード型・シャトル型といった従来型自動化システムは、卓越したエンジニアリングとして広く認識されていました。しかしながら、現在直面する問題に対しては必ずしも正しい選択肢とは言えません。例えば、従来型システムは複雑で重量があるため、設置が難しく、実稼働まで時間がかかる点が挙げられます。また、一度稼働させるとオペレーションを止めずに拡張することはほぼ不可能なため、今後数年間に予想される生産能力を処理するために、慎重に計画を立てシステムを設計しなければなりません。したがって、予測を正しく行うことが非常に重要ですが、市場変化の激しい昨今において、これはますます難しくなっています。

例として、貴社が毎年10%の成長を見込んでいる場合、商材の取扱量は6年後には現在比70%増の規模となります。つまり、現在必要としているキャパシティより70%余分を持ったシステムを設計する必要があります。これは、向こう数年間にわたり本来の能力を完全に発揮することのないシステムに、大規模な初期投資を行うことを意味します。また、成長が予測を下回った場合は、キャパシティの半分しか稼働しない高価なシステムに投資するということであり、成長予測を上回った場合は、ニーズを満たすための新しいシステムに再び多額の投資をしなければならない可能性があります。

従来の自動化は、実稼働後にも課題を残します。まず、稼働に多くのエネルギーを必要とするため、運用コストがかさみます。例えば、たった30 ㎏の商材を1つ運ぶためだけに、長いコンベヤーや複雑なリフト、数トンの重さがある巨大なリフトといった、重厚な可動部を動かす必要があるからです。

従来型の自動化システムには、単一障害点があります。システムの1か所が故障すると、修理のためにシステム全体(もしくは大部分)をシャットダウンしなければなりません。特に、1日に何百、何千もの注文が入る倉庫では、このような中断は非常に大きなリスクであり、コスト増に繋がります。

Exotec - picking station and operator

ロボティクスによるGoods to Personソリューションが昨今の課題を克服できる理由

より迅速に多様な注文を正確に処理する

配送は顧客サービスの最も重要な側面の1つであり、顧客ロイヤルティを構築するために不可欠です。直近のRetail Diveの調査によると、62%の買い物客が、送料無料を選んだ場合に3営業日以内に注文品が届くことを期待しています。倉庫は、迅速な配送という顧客の期待に応えるために、必要なインフラを確保しなければなりません。ロボットによるGoods to Personソリューションは、この課題に適切な解決策を提供します。

例えば、ExotecのSkypodロボットは保管ラックを自ら昇降し、ピッキングステーションまで最高毎秒4 mのスピードで自律的に移動すること可能で、システム内に保管されているどのSKUにも2分以内にアクセスすることができます。さらに、ピッキングステーションでは1時間あたり最大400行オーダーを処理することが可能です。

このような迅速かつ正確な注文処理能力により、刻々と変化する顧客の商品嗜好にも柔軟に対応し、当日配送・翌日配送を容易に可能にするスピードと応答性を企業に提供します。

必要な時に、必要な設備投資を

世界中の倉庫業界が、いまだに近年のサプライチェーンの混乱から立ち直っていないうえ、次にいつ混乱が発生するのか誰にも予測できません。しかし確実なことは、そうした混乱に備える必要があるということです。

先行き不透明な将来において成功を収められるよう構築された、柔軟なロボットによるGoods to Personソリューションを採用する時が来ています。Skypodシステムは、貴社の成長に合わせて無理なく拡張できるように設計されており、ストレージ容量とスループットを個別に最適化できます。スループットを向上させる目的で不要なストレージを増やす必要はなく、その逆もまたしかりです。

スループットを向上させるにはロボットを追加するだけで良く、数分で完了します。ストレージラックは、数日以内に拡張することが可能です。いずれも、稼働中のオペレーションへの影響は最小限で実施できます。そのため、数年後の成長予測に対応するための過剰な初期投資を抑制し、現在の需要に合わせて投資することが可能です。

保管密度と柔軟性を向上

ビジネスの成長には一長一短があり、成長にともない意図せず生じる深刻な課題の1つに、保管スペースの不足があります。数クリックで何でも手に入る時代には、豊富な品揃えを顧客に提供することが重要です。在庫を適切に、十分に確保し続けることと、「在庫切れ」の通知によって顧客を失うことは、実は表裏一体の関係にあります。

倉庫の空き状況や不動産コストなどの課題から、倉庫は既存のスペースを最大限に活用する方法を探すしかありませんが、そのためのリソースがない場合は苦労することになります。倉庫管理者にとって唯一の選択肢となるのが、縦型ストレージの活用です。

Skypodシステムは、最高12 mの高密度保管ラックによって、倉庫内の縦方向のスペースを有効に活用できます。保管ラックはモジュラー設計のため迅速な設置が可能で、拡張する場合も稼働中のオペレーションを止めることなく数日のうちに実施できます。

例として、Exotecはテキサス州フォートワースのAriat社の物流センターに71,000個のビンを収容できるラックをたった3か月以内に設置しました。また、テネシー州ナッシュビルのGeodis社の倉庫では、29,000個のビンを収容可能なダブルディープのラックを、わずか6週間で設置した実績があります。このような柔軟性の高いストレージは、企業にとって障壁が低く、在庫保管の選択肢を増やすことができます。

ピッキング作業のミスを防止

ロボットによるGoods-to-Personソリューションは、従来の手作業によるオーダーピッキングの制約にも対応し、フルフィルメントの精度を高めます。人手の介在を極限まで減らし、注意力散漫、疲労、注文票の読み違いに起因するミスの発生を最小限に抑えます。この技術は、システム全体で在庫を正確に識別・追跡するように設計された制御ソフトウェアの正確なアルゴリズムに支えられ、正しい商材が適切な時に適切な場所にあることを保証します。

Skypodシステムは、インテリジェントなソフトウェアと、Pick-to-Light、Put-to-Light、スキャナーなどのオペレーターツールを組み合わせて、顧客の期待に応える注文フルフィルメントを実現します。

将来のために、いま倉庫の変革を!

現代の倉庫は複雑な課題に直面しており、より速く、より効率的に仕事をこなす方法を見つけることが、成功への鍵となっています。ExotecのSkypodシステムは、短い導入プロセスと柔軟なシステムにより時間とコストの節約に貢献し、さらに貴社とともに成長し、将来にわたって倉庫を円滑に運営できることをお約束します。

倉庫オペレーションの変革について詳細をお知りになりたい方は、下記のフォームより弊社スタッフまでお問い合わせください。

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